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印刷とスキャン / / 1 分

「オフライン」のプリンターを順に復旧させる

プリンターが「オフライン」と表示されて印刷できない場合でも、必ずしも故障とは限りません。多くは電源、USB・LANケーブル、Wi-Fi接続、IPアドレスの変化、WindowsやmacOSのプリンター設定、印刷待ちジョブ、ドライバーの不具合などに原因があります。本記事では、まず本体の状態と接続方式を確認し、次にパソコン側でオフライン使用や一時停止の設定を解除する手順を説明します。さらに、印刷キューの削除、ネットワーク機器と本体の再起動、プリンターの削除・再登録、ドライバー更新までを、失敗しにくい順番で整理します。Windows 11とmacOSでの主な操作場所、USB・Wi-Fi・有線LANごとの見分け方、何度も再発する場合のIPアドレス対策、メーカーや管理者へ相談すべき目安も扱います。

プリンターが「オフライン」と表示され、印刷ボタンを押しても出力されないときは、慌てて本体の故障と判断する必要はありません。この表示は、パソコンがプリンターと通信できない、またはOSが印刷先を利用不可と認識している状態を示します。電源や用紙切れだけでなく、Wi-Fiの切断、印刷キューの滞留、設定の誤りなど、原因は複数あります。簡単で影響の少ない確認から順に進めると、設定をむやみに変更せず復旧しやすくなります。

最初に確認するべき本体と接続の状態

パソコンの設定を操作する前に、プリンター本体が正常に待機できているかを確認します。本体の電源ランプが点灯していること、液晶画面に紙詰まり、カバー開放、インク・トナー、用紙切れなどのエラーが出ていないことを見ます。エラー表示があれば、先に本体側の案内に従って解消してください。

USB接続なら、ケーブルがプリンターとパソコンにしっかり接続されているかを確認し、可能なら別のUSBポートに差し替えます。USBハブや延長ケーブルを使っている場合は、いったん取り外してパソコン本体へ直接接続すると切り分けに役立ちます。

Wi-Fiまたは有線LAN接続では、プリンターとパソコンが同じネットワークに接続されていることが重要です。プリンターの操作パネルで無線マークや接続状態を確認し、ルーターを交換した後、SSIDやパスワードを変更した後は、プリンターのネットワーク設定をやり直してください。ゲスト用Wi-Fiは端末間通信を制限することがあり、印刷に使えない場合があります。

接続方式ごとの主な原因を見分ける

「オフライン」という同じ表示でも、接続方式によって優先して調べる場所が異なります。現在どの方法で登録されているかを把握してから対応しましょう。

接続方式起こりやすい原因優先する確認
USBケーブルの緩み、USBポートの認識不良、ドライバーの破損ケーブルの差し直し、別ポートへの接続、再起動
Wi-Fi無線接続の切断、SSID変更、IPアドレス変更、電波不足本体のWi-Fi状態、同一SSID、ルーター再起動
有線LANLANケーブル不良、スイッチの接続不良、ネットワーク設定変更リンクランプ、ケーブル交換、社内ネットワークの状態
共有プリンター共有元PCの停止、権限不足、VPNや社内ネットワーク未接続共有元の電源、ネットワーク接続、管理者設定

Windowsで「プリンターをオフラインで使用する」を解除する

Windows 11では、設定から対象のプリンターを開き、状態や印刷キューを確認できます。プリンター本体が使える状態でも、Windows側でオフライン使用が有効になっていると印刷されません。

  1. スタートメニューから「設定」を開き、「Bluetooth とデバイス」→「プリンターとスキャナー」を選びます。
  2. オフラインと表示されるプリンターを選択し、「印刷キューを開く」をクリックします。
  3. 印刷キューのウィンドウで「プリンター」メニューを開きます。
  4. 「プリンターをオフラインで使用する」にチェックがあれば外します。
  5. 「印刷を一時停止する」にチェックがある場合も外し、テスト印刷を試します。

複数の同名プリンターがあると、以前使ったUSB接続や古いネットワーク登録を選んでいることがあります。「既定に設定」と表示される正しいプリンターを既定に設定してください。クラウド印刷用、PDF出力用、FAX用の仮想プリンターと混同しないことも大切です。

macOSでプリンターの状態とキューを確認する

macOSでは、「システム設定」から「プリンタとスキャナ」を開きます。対象プリンターを選択して、状態が「待機中」以外になっていないか、保留中のジョブがないかを確認します。ジョブ一覧に古い印刷が残っている場合、問題のあるジョブが後続の印刷を止めることがあります。

不要なジョブは削除し、プリンターを一度選び直してから少量の文書で印刷を試します。プリンターが一覧にあっても、以前のIPアドレスで登録されている場合は通信できません。その場合はプリンターを削除し、ネットワーク接続が回復した本体を「プリンタ、スキャナ、またはFAXを追加」から再登録します。AirPrint対応機では、同じネットワーク上で検出された機器を選ぶと、対応ドライバーの設定が簡略化されることがあります。

印刷キューを整理し、機器を正しい順番で再起動する

印刷キューに失敗したジョブが残ると、プリンターが復旧しても印刷が進まないことがあります。機密情報を含む文書もあり得るため、削除前に本当に不要なジョブかを確認してください。キャンセル後も状態が変わらないときは、パソコンとプリンター、ネットワーク機器を再起動します。

安全に再起動する手順

  1. パソコン側の印刷キューから、失敗または不要なジョブを取り消します。
  2. プリンターの電源を切り、電源コードを抜ける機種では約30秒待ちます。
  3. Wi-Fiルーターを再起動する場合は、通信中の他の機器に影響するため、家庭や職場の利用状況を確認します。
  4. ルーターの通信が回復してからプリンターの電源を入れ、ネットワーク接続完了を待ちます。
  5. 最後にパソコンを再起動し、1ページ程度のテスト文書を送信します。

再起動は単なる対症療法ではありません。一時的な通信セッション、印刷サービス、DHCPによるIPアドレス割り当てを更新できるため、接続状態を正しく判定し直す有効な切り分け手段になります。

改善しない場合はプリンターを再登録し、ドライバーを確認する

ここまでで直らない場合は、OSに登録されたプリンター情報が実際の接続状態とずれている可能性があります。特にルーター交換後、停電後、プリンターの長期未使用後に発生しやすい問題です。Windowsでは「プリンターとスキャナー」から該当機器を削除して再追加し、macOSでも同様に一度削除してから追加します。

再登録時は、メーカー名や機種名が正しいものを選び、必要に応じてメーカー公式サイトの最新ドライバーまたはセットアップソフトを使用してください。第三者配布サイトからドライバーを入手すると、互換性や安全性の問題が起こるおそれがあります。会社・学校のプリンターは、利用者が削除や再登録を行うと管理設定や認証印刷が使えなくなることがあるため、IT管理者の指示を優先します。

  • プリンターの設定レポートやネットワーク設定ページを印刷し、IPアドレスを確認する
  • ルーター再起動後に問題が繰り返される場合は、固定IPまたはDHCP予約を検討する
  • セキュリティソフトやVPNを一時停止する場合は、組織の規則に従い、検証後は必ず元に戻す
  • ファームウェア更新は印刷処理中に行わず、安定した電源とネットワーク環境で実施する

修理や管理者への相談が必要な目安

プリンター本体がまったく起動しない、無線設定を何度行っても接続できない、設定レポートすら印刷できない、エラーコードが消えないといった場合は、本体故障やネットワーク側の制限も考えられます。まず機種名、OSの種類、接続方式、表示されたエラー、実施済みの手順をメモしておくと、メーカーサポートや管理者への相談がスムーズです。

また、社内・学校・医療機関などのネットワークでは、プリンター用のVLAN、証明書、アクセス制御が使われることがあります。個人の判断でネットワーク設定を変更せず、管理者に連絡してください。正しい順序で本体、接続、キュー、設定、ドライバーを確認すれば、多くの「オフライン」表示は原因を絞り込めます。

参考資料

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著者について

Stefano Barcellos編集長

ジャーナリスト兼編集者。10年以上にわたり、テクノロジー、文化、日常生活について執筆している。