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印刷とスキャン / / 1 分

印刷・スキャン機器にも関わる、PC起動の基礎を整理する

UEFIとレガシーBIOSは、PCの電源投入直後にハードウェアを初期化し、OSを起動するためのファームウェア方式です。レガシーBIOSは長年使われてきた互換性重視の方式で、通常はMBR形式の起動ディスクと組み合わせます。一方、UEFIは後継規格として設計され、GPTディスク、大容量ストレージ、セキュアブート、より柔軟な起動管理に対応します。印刷・スキャンの現場では、複合機管理用PC、帳票出力端末、画像取り込み用ワークステーションの更新時に、この違いがOSの再導入、ドライバー運用、USB起動メディアの作成、ネットワーク機器との連携に影響します。本記事では両方式の基本、実務的な比較、現在の起動方式の確認方法、設定変更前の確認事項、移行時の手順とトラブル回避策を解説します。原則として、既存環境をむやみに切り替えるのではなく、ディスク形式、OS要件、メーカー提供ドライバー、業務ソフトの対応状況を一体で確認することが重要です。

UEFIとレガシーBIOSは、パソコンが電源投入後に最初に動かすファームウェアの方式です。普段は意識する機会が少ないものの、Windowsの再インストール、起動用USBメモリーの作成、ストレージ交換、印刷・スキャン端末の更新では重要な確認項目になります。特に複合機の管理ソフト、古いスキャナードライバー、帳票システムを継続利用する職場では、単に新しいPCへ入れ替えるだけでは起動や周辺機器の運用に支障が出ることがあります。

UEFIとレガシーBIOSは何が違うのか

BIOSは基本入出力システムの略称で、古くからPCに使われてきた起動用ファームウェアです。CPU、メモリー、キーボード、ストレージなどを初期化し、起動ディスクの先頭にある情報を読み込んでOSへ処理を引き渡します。ここでいうレガシーBIOSは、この従来方式を指します。

UEFIはBIOSの後継として標準化されたファームウェア仕様です。ディスク上のEFIシステムパーティションに置かれた起動ファイルを読み込み、OSを起動します。画面や設定項目はメーカーごとに異なりますが、マウス操作対応、起動項目の管理、診断機能などを備える機種も一般的です。

大切なのは、UEFIが単なる「新しいBIOS画面」ではなく、ディスクの構成、OSのインストール方法、セキュリティ機能と密接に関わる起動方式だという点です。

起動ディスクの形式とセキュリティの関係

MBRとGPT

レガシーBIOSでは、主にMBR形式のディスクから起動します。MBRは実績のある形式ですが、パーティション構成やディスク容量に制約があります。UEFIでは通常、GPT形式を使います。GPTは多数のパーティションと大容量ディスクを扱いやすく、管理情報の冗長性も備えます。

ただし、「UEFIなら必ずGPT」「MBRなら必ずレガシーBIOS」と断定できない場面もあります。データ専用ディスクとしての利用や、OS・機種固有の互換設定では例外があります。起動用ディスクについては、OSのインストール方式とファームウェア設定をそろえることが基本です。

セキュアブート

UEFIの代表的な機能にセキュアブートがあります。これは、信頼された署名を持つ起動ソフトウェアだけを実行できるようにし、起動前に動作する不正プログラムのリスクを抑える仕組みです。現行のWindows環境では、要件や運用ポリシーに応じて有効化されることがあります。

セキュアブートは周辺機器のドライバーを直接検査する機能ではありません。しかし、古い起動メディアや署名に対応しない保守ツールが起動できなくなる場合があるため、保守作業の前に検証用PCで確認することが必要です。

実務で比較したい主要な項目

比較項目UEFIレガシーBIOS印刷・スキャン端末での判断
標準的な起動ディスクGPTMBR新規導入ではOS要件に合わせてUEFIとGPTを選ぶ
起動方法EFIシステムパーティションの起動ファイルMBRのブートコード再インストール用USBの作成方式を合わせる
セキュリティセキュアブートを利用可能基本的に非対応管理PCは組織のセキュリティ方針を優先する
互換性現行OS・現行機器に適する古いOSや一部の保守環境と親和性がある旧式の業務ソフトは事前検証が必要
設定表示UEFI Firmware Settings、Boot、SecurityなどBoot Mode、Legacy Supportなど名称はメーカーにより異なるためマニュアルを確認する

印刷・スキャン環境で影響が出やすい場面

プリンターやスキャナー自体は、通常UEFIかレガシーBIOSかを直接意識しません。影響を受けるのは、それらを動かすPCのOS、ドライバー、保守手順です。例えば、受付端末でラベルプリンターを使用している場合、PCの更新に伴ってWindowsの要件が変わり、UEFI起動が前提となることがあります。

  • スキャン画像を保存するPCの内蔵SSDを交換し、OSを復元または再導入する場合
  • 複合機のアドレス帳管理、認証連携、集計ツールを稼働させる管理用PCを更新する場合
  • USBメモリーから診断ツール、回復環境、OSセットアップを起動する場合
  • 古い帳票出力ソフトやプリンタードライバーを、新しいWindows PCへ移行する場合
  • ネットワークスキャナーの保存先設定を含む端末を、部署単位で入れ替える場合

特に注意したいのは、起動方式の変更とドライバー問題を混同しないことです。印刷できない、スキャン保存先に送れないといった現象は、多くの場合、ネットワーク設定、権限、ドライバー、メーカー製ユーティリティが原因です。UEFI設定を変更しても解決しないことが多いため、切り分けの順序が重要です。

現在の起動方式を確認する方法

Windowsでは、設定画面を手探りで変更する前に、現在の状態を確認できます。代表的なのは「システム情報」を使う方法です。Windowsの検索欄で「システム情報」と入力して開き、「BIOSモード」の項目を確認します。「UEFI」と表示されればUEFI起動、「レガシ」と表示されれば従来方式です。

  1. 作業中の文書やスキャンデータを保存し、必要に応じてバックアップを取ります。
  2. Windowsの検索から「システム情報」を起動します。
  3. 「システムの要約」にある「BIOSモード」を確認します。
  4. 「ディスクの管理」または管理ツールで、OSディスクがGPTかMBRかを確認します。
  5. プリンター、スキャナー、複合機管理ツールの機種名、ドライバー版、接続方法を記録します。

ディスク形式は、対象ディスクのプロパティから確認できます。OSディスクがMBRのままなら、UEFIへ切り替える前に変換可否と復旧方法を検討します。ファームウェア設定だけ先にUEFIへ変えると、既存のOSが起動しなくなる可能性があります。

設定変更・移行を安全に進める手順

新規PCにOSを導入する場合は、原則としてメーカー出荷時のUEFI設定を維持し、OSメーカーおよびPCメーカーの手順に従うのが安全です。既存PCをレガシーBIOSからUEFIへ移行する作業は、バックアップと検証を前提に行ってください。

変更前の確認事項

  • PCメーカーが対象機種でUEFI、セキュアブート、ストレージ変換をサポートしているか。
  • 利用中のWindowsと業務アプリケーションがUEFI環境で動作するか。
  • 複合機、プリンター、スキャナーの最新ドライバーがメーカーサイトで提供されているか。
  • 暗号化機能、回復キー、バックアップイメージの保管場所を確認したか。
  • 切替後に必要なネットワーク共有、スキャン保存先、印刷キューを復元できるか。

CSM(Compatibility Support Module)や「Legacy Support」は、UEFI機器で従来の起動方式を互換的に扱うための設定です。古い起動メディアを使う必要があるときに役立つことがありますが、セキュアブートと同時に利用できない場合があります。恒久運用のために安易に有効化するのではなく、必要な保守作業を終えたら標準構成へ戻せるか確認しましょう。

よくある誤解とトラブル回避

「UEFIにすれば印刷速度が上がる」「BIOS設定を変えればスキャナーが認識される」という理解は正確ではありません。UEFIは主にPCの起動と初期化に関する仕組みであり、印刷品質、スキャン解像度、ネットワーク通信速度を直接改善するものではありません。

また、古い周辺機器を使うためにレガシーBIOSへ戻す必要があるとも限りません。多くの問題は、対応OS、64ビット版ドライバー、USB接続モード、IPアドレス、SMB共有の認証方式などを確認することで解決できます。ファームウェア設定を変更する前に、メーカーの対応表と障害情報を確認し、可能なら業務停止時間外に検証してください。

結論:新規導入はUEFI、既存環境は全体を見て判断する

現行のPCとWindowsを新規導入するなら、UEFIとGPTを基本とし、組織の方針に沿ってセキュアブートを運用する選択が一般的です。一方、レガシーBIOSで安定稼働している印刷・スキャン端末は、起動方式だけを目的に変更する必要はありません。移行の判断では、OSのサポート状況、ディスク構成、周辺機器のドライバー、業務アプリケーション、復旧手順をまとめて評価することが重要です。

参考資料

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著者について

Stefano BarcellosEditor jefe

Periodista y editor. Escribe sobre tecnología, cultura y vida cotidiana desde hace más de una década.